稜線の風を感じて

涸沢テン泊で大展望&岩稜歩き(北穂高岳・涸沢岳)

涸沢・北穂(20071006)367b

2007.10.6(金)~10.8(月)
1日目の涸沢の紅葉を満喫(少し早かったけどね)
2日目は大展望+冷や冷やどっきどきの小キレット通過
3日目は土砂降りの雨の中を下山

1日目 2007.10.6(土)
天気:曇りのち晴れ

出発前のザック重量15K台。冬用シュラフ、2泊3日分の食料、水2L、カメラ三脚込み
だからこんなもんかな。
今回は朝早く出発し涸沢テント泊受付第一号(笑)を目指すため、前日沢渡P入り。
午前4時30分バス停に行くと、本日バスの運行開始は午前5時頃との案内あり。
なので、同じようにバス停に来た方3名とタクシーで上高地へ。
タクシー代1台4000円固定で、一人1000円。バスより100円高いけど、早く行けるので
OKとしました。
しかし、何と釜トンネルのゲートのオープンが午前5時だと。
役所の方が少し早め(4時45分頃)に開けていただいたので、結局ここで10分待ちで
済み、上高地BT着は5時ぐらい。

登山届を出して、5時13分上高地BTを出発。 暗いけど、ヘッデン無しで歩ける。

この後の涸沢までの行動は省略ね。
途中、新村橋を渡って屏風ノコルに行こうかと少し悩みましたが、今回は直進。横尾経由
でアプローチします(でもこれは大正解でした。新村橋を渡っていたら、屏風の耳からは
曇り空の展望だったはず)。

10時20分涸沢着 上高地BTから5時間ちょい
来る途中ずっと曇り空だったけど、ここでも残念ながら曇り空ですね。
天気予報は良いはずなのにね。
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意外に早く到着したけど、今日の目的は涸沢の紅葉ではなくて、どうしても行きたい
ところがあるので、さっさとテントを設営します。涸沢は、お初のテン場ですよ。
今回早く涸沢に来たのは、このテン場、やたらに石が多い過去の印象だったので、
できるだけ早く着いて、いい条件の場所を確保したかったため。お陰でエアマットでも
OKのまずまずの場所を確保出来ました。
テント設営し終わるころには何と青空が出てきました。今日はついているかも。
右下の黄色が我が家
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今年は残暑が続いたので紅葉も遅れているとは聞いていたが、確かに鮮やかな紅葉には
もう一つですね。燃えるような赤が足りません。でも、絶景です。
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1日目のメインは過去2回行きながら、いまだにそこからの絶景にお目にかかっていない
屏風ノ耳。涸沢からパノラマコースを行きます。重い荷物は無いので、少しおっかない
コースも軽快に通過。
途中、槍が穂先をちょこっと出してくれました。今回は素直じゃのう。今日は期待大だ!
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屏風ノコルから急登をひと登りすると、屏風ノ耳。
3回目にして、やっと屏風ノ耳からの大展望に会えました。
こんな絶景が見えることろだったんですね。
まずは涸沢カールと穂高連峰。もう完璧な穂高の展望台。
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そして、南岳~槍ケ岳。 槍がこんな風に見えるところだったとは感激です。
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大天井岳~常念岳
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屏風ノ耳で1時間まったりして、涸沢に戻ります。我が山のぼら~人生で、ベスト5に
入る大展望でした。
蝶からの槍穂もすごいけど、屏風ノ耳からの槍穂の近景もすごいものがあります。
本当に来てよかった、山のぼら~でよかったと思った瞬間でした。

そして涸沢に戻ったらびっくり。何じゃこのテントの数。そしてキレイなこと。
これまで写真とかTVのニュースでしか見たことのなかった日本最大のテント村を
目の当たりにしました。
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テント泊の受付が14時からでしたが長蛇の列。もちろん、並びません。並ぶの大嫌い。
夕食後に行きました。1泊500円で一般的なテント泊代。水が無料なので大助かりです。
北穂の沢の水を引いているとか。
テントの数は300張りぐらいありそうですよ。
小屋も大混雑の様子。布団1枚に4人だったとか。
こっちはテントなので余裕ですが。テント泊万歳!(雨風さえなければ超快適)。

日が暮れると○○さん、○○ちゃんと呼ぶ声が。自分ちのテントの場所がわからなくて
戻れない人を呼んでいるようです。「こんなに奥じゃなかったよ」と言ってウロウロ
している人も。異常だ。



2日目 2007.10.7(日)
天気:晴れ


3時起床。外は満点の星空。でも、安心は出来ない。出発時間になると雲がいっぱい
なんてこともあるしね。
朝食を済ませ、4時にヒュッテのトイレに行くと、トイレは長蛇の列。午前4時ですよ。
さすがにトイレは並ばざるを得ないので並びましたが、結局20分待ち。山のトイレで
こんなに待ったのは初めて。
テントが300張りで500人程度、小屋にも500人ぐらいいたとしたら(検討もつかないので
適当な予想ですが)トイレもこれぐらいの激混みになるんでしょうね。
紅葉の時期と3連休が重なると恐ろしいことになることを身をもって体験してきました。
こういう時はテント泊に限ります。昨夜はノイズもなく、寒くもなくテントでぐっすり。

さて行動開始です。
4時50分 ヘッデンつけて北穂を目指します。
午前5時47分頃、蝶ケ岳の稜線からご来光です。
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朝陽が穂高を染め始めます
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クサリ場・ハシゴを登ります(写真は上から見たところ)
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ハシゴを登りきると、目の前には朝陽に照らされ黄金色に輝く穂高連峰が現れます。
左が奥穂高岳、右が涸沢岳ですね。こういう景色に出会えて、山のぼら~やっていて
本当に良かったよ。
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さらに足を進めると、気になるキレット(大ではないので、一応小キレットとして
おきましょう)をロックオン
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右手によくもあんなところに山小屋を建てたなと思われる北穂高小屋を右手にみながら
北穂分岐を通過して、ひと登りすると、北穂高岳の山頂(3106m)。
今年初の3000m峰ですよ。ここに立つのは2回目で3年ぶり。
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素晴らしい天気です。しばし北穂山頂からの大展望を楽しみます。
これは黒部五郎~双六~三俣蓮華~鷲羽~水晶ですね。またいつか行きたいエリア
ですが、北ア最奥部なので土日では行けないエリア。
奥には薬師も見えますね。薬師はまだ行ったことがない山。
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こちらは燕岳~大天井岳からの表銀座縦走路。今年、燕岳も大天井岳にも来ましたが、
結局 槍の展望には恵まれませんでしたが、今日は向こうからもバッチリでしょうね。
でも、今日はこっちからの展望が少し上かな?
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何と今回は後立山連峰まで丸見え状態。槍の右側後方には針ノ木、蓮華岳、さらに奥には
鹿島槍ケ岳、白馬岳までも見えますよ。見えすぎです。嬉しくて仕方ないけど。
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そして横には笠ケ岳が。ここもまだ行ったことがない山。まだまだ行かねばならない山が
沢山ありますね。
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で、何といっても北穂からの槍の絶景。大キレット本当に険しそう。 今まさにここを
やまおんなサンが歩いていて北穂に向かっていると知ったのは家に戻ってからでした。
凄いところ歩いていますね。私には大キレットのロングコースを歩くだけの集中力が
持続出来そうにありません。
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たぶん二度とないじゃないかと思わせる北穂からの大展望を満喫したので、本日の
メインイベントである、北穂から涸沢岳に向けての冷や冷やどっきどきコース
向かいます。ここは北穂分岐。
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北穂分岐から少し登ると涸沢岳への険しいルートの全容が見えてきます。
まったり山のぼら~の私がこんなルートを歩けるのか少々不安でしあが、この機会を
逃したら、いつ再びここに来ることができるかわからないので、勇気を振り絞って前に
進みます(ちと大げさ?)
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まずは、最低のコルをめざして厳しい岩場を降ります。テント装備は涸沢に置き去り
なので、ザックは軽いけど、サブザックではなくテント装備を担いできた60Lザック
なので、前を向いて下りるとき、ザックの底が岩場に当たり、バランスを崩すこと2回、
危ねー新聞に載るところでした。

最低のコルまでに通ったおっかないルート
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やっぱり怖いのは下りだなと実感しながら、最低のコルに到着
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さて、ここからは涸沢岳を目指して険しい登りの始まりです。
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涸沢岳までの険しい道のりの数々。クサリ場、ハシゴが続きます。
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そんなこんなで何とか涸沢岳(3110m)に到着。本日、2座目の3000m峰。
涸沢岳は2回目で、何と10年ぶりです。前回ここに来たときは、偶然 穂高岳山荘の
オーナーである今田英夫さんと娘さんと会い、記念写真を撮ったのを思い出します。
涸沢岳の山頂も素晴らしい青空です。
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これまで歩いてきた北穂からのルートと、槍の絶景を振り返ります。
大キレットを歩く機会がくるだろうか。
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涸沢岳から見えてはいたが、穂高岳山荘から奥穂へのルートは大渋滞中
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この時間帯は、奥穂に登る人、奥穂から下りる人でいっぱいです。槍の穂先のように、登りと下りでルートが違うのであれば、少しは渋滞が緩和されるんでしょうが、ここは登りも下りも同じルート。
予定では奥穂高岳(3190m)にも登って、3000m峰3座登頂となる予定だったんですが、この大渋滞をみて、一気にテンション低下。
まあ、今日のメインはお初の北穂から涸沢岳だったし、奥穂高岳は過去2回きて展望も
まずまずだったし、登山靴オールソール張替え後、今回がお初でしたが、ソール張替え
でアッパーの形状に影響があったのか、微妙に足も痛いし、奥穂に来るときは、
重太郎新道お吊尾根をからめて来たいしといろいろと御託を並べて、今回はパス決定。
軟弱山のぼら~の本領発揮です。

となれば、さっさとザイテングラードを通って涸沢に下山です。天気が良い内に涸沢に
下りて、もう一回昨日とは微妙に違うであろう紅葉を楽しみますよ。

涸沢小屋の少し手前でナナカマドの赤がアクセントになったキレイな山岳紅葉を
見ることが出来ました。
今回の涸沢は赤が少なくて、テントの赤の方が目立つ感じだったんですが、ここの赤は
キレイでした。
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涸沢のテン場まで戻ってきました。あいかわらず、すごいテントの数ですね。
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今日はここでもう1泊するので、まったりタイムへ。
明日の10/8(月)天気が崩れるのは承知していたが、今日のテント泊代も払っているし、
大きく崩れることはないだろうしと判断して、もう1泊することを決定した次第。
今日もテント泊の人々が沢山登ってくるしね。

昨日とは微妙に色が違う絶景。赤が少し増したような感じがしない?今日歩いてきた
北穂から涸沢岳のくびれた稜線も見えますね。あそこを歩いてきたんですね。感無量です。
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写真を撮りながらウロウロしていたら、どこかで見かけた方が写真を撮っていました。
山岳写真家の白籏史朗さんでした。どこにファインダーを向けているのか観察しながら、
私も同じ方向の写真を撮ったりして勉強させていただきました。

白籏さんがまず撮ることはないだろうと思われるこの写真もいいでしょう?我が家の
ジッパー式の窓からの穂高の絶景。我が家で珈琲を飲んだり、昼寝したり、ああ極楽じゃ!
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日没直前、テントの中でまったりしていたら、近くのテントから「すげー」と歓声が。
何が凄いのかと、窓から顔を出すと穂高の稜線にうろこ雲のショーが始まっていました。
今思えば、天気が大きく崩れる前兆だったかも。
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この夜、お隣さんの轟音に悩まされ続け、さらに日付が変わるころには雨風が強くなり、
いまひとつ熟睡できず。テント泊は布1枚で仕切られているだけなので、お隣さんの声も
いびきも丸聞こえだし、雨・風の音も大きめに聞こえますから。

ということで2日目の10月7日(日)は
涸沢~北穂高岳~北穂分岐~最低のコル~涸沢岳~穂高岳山荘~涸沢 でした。 
今日もすばらしい1日でしたね。再び神様に感謝!
本日のお初は北穂から涸沢岳への岩稜歩きでした。



3日目 2007.10.8(月)
天気:雨(土砂降り)


日付が変わったころから雨、風共に強くなり、3時起床5時出発予定で下山予定だったが、
暗闇でテント撤収は無理と判断し4時起床、6時出発に変更。
テントの中でテント以外のすべてをパッキングし、レインウェアも着込んで外に出て
テント撤収。
もともと、本日は天気が崩れるのは承知してきていたので、覚悟はしていましたが、
こんなに雨、風強くなるとは全くの想定外。まさにありえねー天気。

川のようになった登山道を涸沢から下山します。ただ黙々と歩くのみ。
結局、上高地でバスに乗るまで土砂降りが続く。こんな雨の中を歩いたのは初めて。
登山靴も中まで濡れたのも初めて(スパッツ付けずに歩いたのが原因?)
でも、雨が最終日で本当によかった。これが1日目、2日目だったら、予定を変えて、
ここには来ていないはずだしね。


1日目と2日目のあの大展望を満喫できたことを考えれば、トータルでは
素晴らしい山旅だったと言える思います。
お初もいろいろと経験できたし。



  1. 2007/10/08(月) 22:00:00|
  2. 北アルプス南部