稜線の風を感じて

北ア テント4泊5日の旅(4日目)槍ヶ岳へ

槍ヶ岳C(20080813)096
2008.8.13(水)

はい、いよいよ西鎌尾根ルートで双六から槍を目指す日がやってきました。
これまでは双六小屋にテント置き去りにして、黒部五郎岳、鷲羽岳(ワリモ岳)の往復でしたが、今日はテントを撤収し、担いで行かねばなりません。
しかも、見るからにしんどそうな、あの西鎌尾根を歩いて。

当初の予定では、三俣山荘から槍を目指す予定でしたが、初日の根性無しが理由でベースキャンプ地が双六小屋に変わったので、
槍へのコースタイムは少し余裕がありますね。 
なので、本日 槍の穂先で期待しているような展望が得られたら、当初予定の槍の肩でのテント泊はやめにして、槍ケ岳から3000m峰3座を縦走して、
南岳まで行き、南岳小屋でテント泊する予定。

今日は久し振り(笑)のテント撤収があるので、少し早めの2時45分に起床。
適当に食事して、片付けて午前3時53分に双六小屋を出発です。
もちろん、この時間は真っ暗。 しかも、お初のルートをヘッデンで歩くので、
周囲を見渡しながらルートを外れないように慎重に行きますよ。
まずは、樅沢岳(もみさわだけ)へのジグザグの登り。
2008夏休みC(2008.8.10-14)001★
写真1


樅沢岳(2755m)を通過し、双六小屋から40分ぐらい来たところで、ようや
く本日の目的の山 槍ケ岳が見え始めました。 まだ夜明け前なので暗いです。
はっきり見えれば、よっしゃとなるんでしょうが、これじゃあね。少し我慢です。
黙々と歩き続けます。
2008夏休みC(2008.8.10-14)006★
写真2


やっと、槍へのルートが見え始めましたね
槍ケ岳には過去2回ほど登っていますが、2回とも、上高地経由の槍沢からの
登頂。 尾根ルートで目標を前方に見ながら歩くのは初めての経験ですが、
槍ケ岳を進行方向に眺めながら少しずつ近づいていく感じ、いいかも。
この時間、今歩いている西鎌尾根は逆光なので、槍ケ岳の姿もシルエット調に
なってしまいますが、反対側の東鎌尾根からだと、バッチリ槍をキレイに捉え
ながら歩けるんでしょうね。
2008夏休みC(2008.8.10-14)011★
写真3


歩き始めて1時間ちょい、ここまで来れば完全にターゲットはロックオンです。
よっしゃ、待ってろよ! でも、まだ夜明け前です。
2008夏休みC(2008.8.10-14)016★
写真4


5時10分、ようやく燕岳(つばくろだけ)~大天井岳(おてんしょうたけ)の
通称チャリンコロード付近から太陽さんがお出まし
2008夏休みC(2008.8.10-14)020★
写真5


太陽が出てくれれば、これまで歩いて来たルートも輝き始めるというもの。
振り返ると、このパノラマ絶景 いいですね。
2008夏休みP(2008.8.10-14)060★
写真6 ★写真クリックで拡大するよ!


槍を目指す稜線歩き、まだまだ続きますよ。
尾根ルートで目標の山を眺めながら歩くっていいもんです。 
ただし雨とカミナリさえ無ければね。
今回、幸い今のところ入山してから、雨にもカミナリにも遭遇していません。 
双六での2日目の夜にちょっと雨が降りましたが、テントの中だったので全く
問題なし。 カミナリも鳴ったかもしれませんが、耳栓して寝ているので、記憶
にありません。
2008夏休みP(2008.8.10-14)063★
写真7


下界から鞍部にガスが、まるで龍のように流れ込んできます。
お願いだから、槍の穂先に立つまで、ガスは無しでお願いしますよ。
2008夏休みC(2008.8.10-14)048★
写真8


手前の大きい雲ではなくて、奥の小さい雲がある辺りが双六小屋付近
あそこからここまで歩いてきたんですね。
2008夏休みC(2008.8.10-14)056★
写真9

やっと千丈沢乗越に到着! 槍から後光が差しているような感じですね。
時間は6時49分、双六小屋スタートから3時間弱
ここまでアップダウンを繰り返してきましたが、いよいよ、ここからは槍岳山荘を
目指しての最後の辛い急登。
その前に、ここで、軽く行動食休憩ね。
2008夏休みC(2008.8.10-14)067★
写真10


この時間帯の西鎌尾根はずっと太陽に向かって歩く逆光で、写真はいま一つ。
なので、ついつい振り返っちゃいますね。
でも、何度振り返っても素晴らしい稜線
2008夏休みC(2008.8.10-14)070★
写真11


逆光の中、進むと槍が迫ってきます。
通常、槍=大槍サンで、実は子槍、孫槍もおるんですね。
今回初めてスリーショットを撮影することに成功。
西鎌尾根を歩くとスリーショットが撮れたんですね。 初めて知りました。
2008夏休みC(2008.8.10-14)085★親子孫
写真12


はい、到着です。 槍の肩にある 槍岳山荘に。
時間は、何とまだ7時54分。 まだガスも沸いていない。
双六を出発してから、ちょうど4時間ですね。テント泊装備を背負っての4時間
なので、ちょっとだけ早かったかな。
花の写真も撮らずに、ザックを下ろす休憩も1回だけで、黙々と歩いて来ました
からね。
2008夏休みC(2008.8.10-14)089★
写真13


さっさと必要なものだけをサブザックに詰め込んで、槍の穂先ツアーに行きますよ。
ぼやぼやしていたら、ガスが急激に沸くかもしれないし。 山の天気はあっと
いう間に変わるからね。
槍岳山荘の標高が3060m、槍ケ岳が3180mなので標高差120mの山登り。
2008夏休みC(2008.8.10-14)090★穂先1
写真14


岩をよじ登ります。
2008夏休みC(2008.8.10-14)091★穂先2
写真15


写真では普通に歩いているようにみえますが、この一瞬だけね(笑)
かなり険しく、おっかない所を歩いています。
2008夏休みC(2008.8.10-14)093★穂先3
写真16


手がかりや足場はしっかりしています。
石の角や鉄の杭を補助にして登ります。 もちろんハシゴもあります。
2008夏休みC(2008.8.10-14)094★穂先4
写真17


右のハシゴは下り専用です。 槍の穂先へのルートは部分的に登りと下りが
一方通行にになっています。 
最後の垂直のハシゴを登ると
2008夏休みC(2008.8.10-14)095★穂先4
写真18


日本第五位の高峰である槍ケ岳の穂先です。標高は3180m
今回で3回目の登頂、前回が2004年の9月だから、約4年ぶりですね。
遠くから眺めたり、写真でしか見たことが無い人は、槍ケ岳の先っちょってどうなってん
だろうと思われると思いますが、感覚的ですが広さは2m×5m程度で、石がゴロゴロ
の山頂です。 人が20人もいたら身動きとれません ぐらいの広さ。
2008夏休みC(2008.8.10-14)096★
写真19


そして、今年初めての3000m峰ですよ。
前回は2007年10月の北穂高(3106m)・涸沢岳(3110m)でしたから、
約10ヶ月ぶりの3000m峰。
実に気持ちいい。 やっぱ、山はいいわ!


ガスが沸かない内に写真撮りまくりますよ。
裏銀座縦走ルートの山々(双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳辺り)
2日目の黒部五郎岳、3日目の鷲羽岳もこの中
2008夏休みC(2008.8.10-14)103★2日め、3日目の山
写真20


今日歩いてきた双六小屋~槍の西鎌尾根ルートをズームアップ
こんなに美しい稜線を歩いてきたんですね。 感無量です。
2008夏休みC(2008.8.10-14)104◆
写真21


今日、これから歩く予定の3000m峰3座と、その先にある岩岩の穂高連峰
2008夏休みC(2008.8.10-14)112★
写真22


パノラマも行ってみよう
穂高連峰と槍岳山荘を主にしてパノラマ合成
左から穂高連峰、南岳、中岳、大喰岳、槍岳山荘、右の尾根が今日歩いてきた
西鎌尾根です。
パノラマにすると、角度がちょっとヘンですが、その辺はご愛嬌ということで。
2008夏休みP(2008.8.10-14)076★穂高方面
写真23 ★写真クリックで拡大するよ!


こちらは歩いて来た西鎌尾根ルートを基点にパノラマ合成
2008夏休みP(2008.8.10-14)078★
写真24 ★写真クリックで拡大するよ!


残念ながら、表銀座ルートの山々は、この時間はまだ逆光なので、肉眼では
見えてはいましたが、写真の対象には成りえませんでした。
槍の穂先からの360度の大絶景は昼頃の時間で、ガスが涌かない時に、ここに
立てる時に限られますね。
夏は厳しいかな。 気温も少し下がり空気の澄んだ9月~10月の秋のピーカン日狙い
で来るしかないでしょうね。


槍の穂先滞在時間約30分でした。
降りる前に、穂先から登ってくる人を撮影してみました。
こうやって見ると、槍岳山荘からほとんど垂直のように見えますね。
2008夏休みC(2008.8.10-14)121★
写真25


槍岳山荘に下りてきたのが9時30分(怖くて中々下りられない人がいて渋滞)。


当初予定の三俣山荘から槍の場合は、槍岳山荘でテント泊する予定でいましたが、
今日は双六から来ているし、時間もまだ十分あるので、今日は3000m峰を3つ縦走
して、南岳小屋まで行きテント泊にします。


槍の肩のテン場チェックしておかないとね。
ずっと気になっていました、槍岳山荘のテン場がどこにあるのか?
過去2回、槍に来た時はテント泊なんて考えたこともなかったので。

槍岳山荘から穂高方面に行くと外トイレ付近の岩と岩に間にテン場がありました。
えっ、これだけ? まさかね。
2008夏休みC(2008.8.10-14)123★
写真26


さらに、穂高方面(南岳方面)に行くと、下り斜面に段々畑というか棚田といった
感じのテン場がありました。
すべての場所に番号が振ってあります。 受付すると、針ノ木小屋のように、場所
を指定されるんでしょう。
こんな狭いスペースでテント張れるんかい?と思うような場所もあります。 HPに
よると幕営数は30張り。
ここで、テントを張るかどうかは現場の条件を十分確認してからにして下さいね。
ここでテント張れない場合は、肩から約20分下りたところにある殺生ヒュッテにも
テン場があります。
2008夏休みC(2008.8.10-14)125★
写真27


キッチン槍で何か食べてから南岳小屋に行こうと思いましたが、営業開始が10時
からだったので、断念して南岳に向かいます。

槍岳山荘発9時39分
槍岳山荘から南岳まで標準のコースタイムは2時間半。時間的には問題ないですね。
まずは最初の3000m峰 大喰岳(おおばみだけ)へ
2008夏休みC(2008.8.10-14)130★大喰へ
写真28


大喰岳の山頂 3101m お気軽3000m峰ゲット1座目
槍の穂先から下りたころからガスがどんどん涌き始め、今はこの状態ですが、
これぞ夏山って感じもします。
2008夏休みC(2008.8.10-14)132★
写真29


次の3000m峰 中岳に向かいます
2008夏休みC(2008.8.10-14)139★中岳へ
写真30


時々、一瞬ですがガスが取れて視界が開ける場合もあったんですが
2008夏休みC(2008.8.10-14)143★
写真31


中岳の山頂直下にはハシゴあって、これを登れば中岳のピーク 3084m
お気軽3000m峰ゲット2座目
3000m峰の夏の景色
2008夏休みC(2008.8.10-14)146★
写真32


中岳から南岳の縦走路は天空の散歩道のようで、いい感じですね。
でも、このあとかなり下ります。そしてそこには
2008夏休みC(2008.8.10-14)151★南岳へ
写真33


水場があるんですね。雪渓の末端にアルプスの美味しい水が流れていました。
南岳小屋のHPによると、この下には永久凍土があって、地中に染み込まないので
水が汲めるそうです。
槍~穂高の縦走路で水場があるのは唯一ここだけ。
プラティパスに2.5L確保させて頂きました。 南岳小屋は水が有料なので、ここで
テント泊用の水を汲んで行きます。 但し、残雪がある時期のみの期間限定の水場。
2008夏休みC(2008.8.10-14)156★
写真34


しかし、水代を節約するには、この水をこの先背負って行かないと行けないわけでして、
ザックの重量が一気に2.5K増加。
重くなったザックを背負って、南岳をめざします。 この先の登りがキツイのなんの。
重い、重い、重すぎるっちゅうねん と一人でブツブツ言いながら、足を上げます。
2008夏休みC(2008.8.10-14)157★重い
写真35


以前2回槍ケ岳に来たときは、上高地経由で、この槍沢を登って来ました。
過去2回といっても1996年の大昔と2004年の2回ですが。
槍沢の上の東鎌尾根コースで槍を目指すルートも気になっていますが、マイカー登山
だとスタートとゴールの問題があって、なかなか実現しません。
2008夏休みC(2008.8.10-14)159★東鎌尾根
写真36


南岳への登りの途中から振り返ると
手前から中岳、大喰岳、奥に槍ヶ岳 これが本日最後の絶景かな?
2008夏休みC(2008.8.10-14)161
写真37


南岳の最後の登り 重量増で足が重いけれど、一歩一歩前へ
ここに、氷河公園(天狗池)からのルートが合流するようですね。
分岐の標識がありました。
天空の稜線歩きの雰囲気のあるいい感じの写真
2008夏休みC(2008.8.10-14)166★
写真38


南岳の山頂です。3033m。 お気軽3000m峰ゲット3座目。
本日最後の山です。
2008夏休みC(2008.8.10-14)170★
写真39


南岳の山頂から氷河公園(天狗池)方面の尾根ルート。
槍沢の紅葉、氷河公園(天狗池)の紅葉を絡めて、南岳にもう一度来るかも
しれませんね。 
2008夏休みC(2008.8.10-14)172★
写真40


やっと、本日のゴール 南岳小屋に到着です。
一面ガスで、小屋の周囲がどんな展望なのか全くわかりません。
大キレットの全貌も含め、ここからの大展望を期待して来たので残念。
槍岳山荘を出発したのが9時39分、南岳小屋到着が11時35分、約2時間
ですね。 
2時間の歩きで、3000m峰3座を踏めるコース(槍ケ岳も含めれば4座)、
なかなか美味しいコースでした。 
ガスが無くて、展望があったら最高の天空の散歩コースだったかも。ちと残念。
2008夏休みC(2008.8.10-14)174★
写真41


南岳小屋で今晩と明日の天気を確認
明日の午前中はまだ晴れマーク、午後から崩れる予報。
これなら、明日の朝一、南岳小屋からの絶景を見てから下山できると判断し、今日は
ここでテント泊決定。
今夜から崩れ、明日が雨なら、本日中に南岳小屋から新穂高まで下山という選択肢も
あったので。


テント泊の手続きをします。
他と同様1泊500円、但しここは水が有料(天水)。1L200円。
今晩、明日の食事用の水は雪渓の水を2.5L組んできたのでコレで十分。
明日の行動用の3Lのハイドレーション用バッグの不足分の1Lだけ購入(双六から
ここまでに1Lの水しか消費しなかったんですね。今日はそんなにめちゃくちゃな汗も
かいていないし、こんなもんかな?)
外トイレは、男の小用が2つ、男女兼用のバイオトイレが1つ。
テントはどこに張ってもOK。 到着時、既に5張りぐらい張られていました。


テント張って、今日は少し早めのマッタリタイムに突入。
ガスで陽射しがないから、テント内も快適だしね。
今日の山の音楽の友はFender Jazz Bassが炸裂するMarcus Miller


小屋泊の人も、テント泊の人も、個人のいろいろな事情があるのでしょうが
午後2時以降に来る人がいますね。
今日のテン場にも午後3時以降に来る人もチラホラ、遅い人は午後6時ぐらい
にやって来てテントを張っていた人もいました。
人それぞれですから、私には関係ありませんが。

本日最終的には、テン場は満テンとなり、この状況。 約30張り程度。
2008夏休みC(2008.8.10-14)179★
写真42


本日のコースタイム
双六小屋3:53~4:27樅沢岳~6:49千丈沢乗越6:59~7:54槍岳山荘8:11
~8:25槍ケ岳9:07~9:30槍岳山荘9:39~10:03大喰岳~10:30中岳
~11:35南岳~11:42南岳小屋



5日目の南岳小屋から下山の模様は→こちらへ
























  1. 2008/08/13(水) 09:00:00|
  2. 北アルプス最奥部